院長ブログ
2009.07.05 分子整合栄養医学
恩師である河津寛教授のお誘いで、分子整合栄養医学の勉強会に参加して参りました。
「分子整合栄養医学」とは、ノーベル賞を2回受賞したアメリカの科学者ライナス・ポーリング博士(1901-1994)によって提唱され、分子生物学を基礎におき、身体の状態を分子レベルで分析する科学的根拠(EBM)にもとづいた栄養医学だそうです。
説明するとちょっと難しい話ですが・・・現在、人間の体は細胞分子レベルでの解明が驚くほど進んでおり、同時に疾病のメカニズムもかなり解明されています。それらは詳細な血液・尿検査(健康保険の適用範囲をはるかに超える約60項目の精密検査)で分析が可能らしく、その検査結果をもとに、現在の身体の状態や不足している栄養素を医師処方のサプリメントで適量補給し、疾患の予防・治療が行えるそうです。従来の薬物を使用する対症療法とは異なり、『至適量(治療レベル)のビタミンやミネラルなどの栄養素を使い、分子レベルで細胞の異常を整合する』ことで、病気の治療や予防をする根源的な治療法というお話でした。
インプラントや外科手術を行う際、生体免疫力が低く、同様な処置を行っても治癒が思わしくない方もごくまれにですが存在します。そのような方も含めた全ての患者様の手術成功率をより100%に近づけるためにも、または日頃の疾病予防や治療のためにも今後注目すべき医学分野であると思います。10月に2回目(最終回)受講予定です。